DEAR A. ひとつの夢の中にあるもの
PARISはどんな お天気かしらん?今 どこでこれを読んでいる?
夢をみたのです.そのことを話したくって あわてて書いている.
今日みた夢は 私にとって特別な素材になる夢だと目覚めてすぐに直感したから
どうしよう どうしよう って頭の中から消えてしまわないようにと焦ってしまった.
それでも少しの部分 一番重要になるような所を「あれ?」と忘れているのよ.
こんな夢.
どこなのかわからないけれどなにかの話しを講義の教室らしい所で聞いているの.
どこかにゆく車の中で 砂漠っぽい場所をみんなで出かけてゆくらしいの.
他に誰がいるのか わからないけれど 確かに大人数で.
音楽が流れていて誰かが 「これは誰の曲?」なんて話しをしていて
Aが「なんとかのなんという曲」って答えてた.
Aは笑いながらも淡々としてた.
着いたところにはコンクリートなのか 灰色の石造りなのかわからないけれど建物なの.
小さい受付の窓があって そこに入るのに みんなその人の収入
(能力カナノカ 価値ナノカワカラナイ)にあった
大きさの布を納めなければなららないのね.
布といっても別に新しいものでなくてもいいのだけれど
(むしろ使い古されたような).
貧しい人(?)は布の織った中の1本の糸でもいいと言われるの.
あんまり小さい布や糸くずは 一か所に集めておいて
夏至の時にまとめて使いますからという話しを案内の女の人が説明していた.
グレーの高い高い壁に所々 タナがあって布がきちんと置かれてあるの.
見学者は段に上って窓を(?)のぞけるの.
大きい布を納めた人ほど上野ほうをのぞけるらしいの.
私ものぞいたけれど そこになにが見えたののか
あるいは 見る前に夢から目覚めてしまっていたのかわからない.
「布を寄付してください」という言い方だったから
教会みたいな建物なのかとも思ったけれど 飾りなんてなにもなくって
むしろ牢屋のような感じだった.
でもその灰色と布の白さのイメージが 気になって仕方ない.
人物は顏も姿も全然わからない.Aだけは はっきりしているのだけれど.
布とグレーの建物.
そのふたつの色や質感といったマテリアルが重要なことを教えてくれている気がする.
石膏の白さを急になつかしく思い出しています.
何年かに 一度くらいかなこんな風な夢を見るの.
何かしら自分のなかで バラバラなものが つながるみたいな.
今回の夢もそんなひとつで.
まだ こんな風に夢みることができるんだなって.
この夢を<日常>のなかで組みたてなおして 思い返してゆくうちに
また作品が作れる気がする.
小さなメモ用紙にプランを書きとめてゆくうちに
「夢」は私の前に「具体化」してゆく気がする.
うれしくって仕方がない.
そういうことを考えていると.
03061992